朝会社に行くのが嫌にならないただひとつの方法

 

朝自然に早く起きられれば、会社に行くのが嫌にならない。 

三年ほど前に書いたまま放置していた記事に、ずいぶんアクセスが集まっていることに気づきました。朝会社に行くのが嫌な人は、とても多いんですね、、、。当時は軽い気持ちで殴り書きのように書いた記事ですが、少しでも参考になればと、今回まじめにアップデートしてみます。

まず、結論自体は三年と変わりません。朝自然に早く起きられるようになれば、会社に行く苦痛が軽減される方はかなり多いのではないかと思います。私の場合、子どもとできるだけ一緒にいたい。だから生活スタイルを劇的に変え早く帰宅するようにして、子どもと一緒に寝るようにした。すると必然的に早起きになり、半年ほど経って朝会社に行くのが苦痛でない自分に気づいた。そんな話でした。

もちろん仕事のプレッシャーや職場の人間関係など、会社に行きたくない理由は他にも様々あることでしょう。ただそういう理由であれば、おそらくご本人が原因をはっきりわかっているのではないかと思います。そうではなく「なんとなく会社に行きたくない」という場合、私の周りでは「朝、眠いのに起きなければいけないのが嫌だ」という気持ちが、「会社に行くのが嫌だ」にすり替わっている人はかなり多いと感じます。

夜は迷わず寝る。何もしない。

ここからは3年前の記事の再掲です。夜は迷わず寝ましょう。何一つしないで寝ましょう。もしかしたら、この記事を夜ご覧になっている方もいるかもしれません。これ以上読む必要はありません。いますぐディスプレイをオフにして、布団に入ってください。

20代は誰かの下で働くことも多いので、なかなか仕事を自分でコントロールできないかもしれません。遅くまでいるのが当然、という雰囲気を醸し出す会社もいまだに多いでしょう。

しかし会社に行くのが嫌だと思いながら会社を良くすることはできません。これは私自身が20年近く社会人をやってつくづく感じていることですが、会社に行くことを楽しめなくても何かしら短期的な成果は出すことができますが、中長期的に会社をよくすることはできないのです。それはそうですよね。

朝、「よし、会社に行こう!」と気持ちよく思える社員が増えるのは、結果として会社のためになるのです。そう思って、1時間でも早く帰るようにしましょう。

そして、見たいテレビ番組は録画しておきましょう。読みたい本は朝の通勤時間帯に読むことにしましょう。インターネット?論外です。見逃すと二度と見つけられないログなんてありません。

恋人とのアレコレは、朝に回せないか相談してみましょう。明るすぎて嫌だ、と言われたら。強力な遮光カーテンを買いましょう。それでもダメと言われたら夜10分で済ませるようにしましょう。

また、これはぜひ覚えておいてほしいのですが、早起きが定着するまでには時間がかかります。特に睡眠不足気味の方が早く寝始めたとしても、数ヶ月は朝うまく起きられないと覚悟したほうがいいでしょう。

 しばらくの間は9時間寝ようが10時間寝ようが、やっぱり朝は眠いままのはずです。でもそこであきらめないでほしいです。

 会社で働いていたら思い通りにならないことはあります。接待飲み会。システム障害。お詫び行脚。毎日同じ時間に眠るのは本当に大変です。

でも、毎日毎日早く寝ることを心がける。なんとか寝てみる。これを繰り返すうちに、少しずつ生活が朝型に変わっていきます。そして一旦朝型に変わると、突発的なトラブルなどで遅くまで会社にいたときでも、不思議と朝すっきり起きられるようになります。

 朝、自然に目がさめて、しかも家を出るまでにけっこう時間がある。そうなればしめたもの。今まで夜にやっていたことが、朝の時間を使ってできるようになります。なおかつ、会社に行くことをそこまで嫌に感じない自分に気づくのではないかと思います。

家族持ちに職住隣接の可能性。

最後に、家族持ちに職住隣接の可能性、というお話です。

この記事を書いた当時、私には三歳の息子がいました。それから三年が経ち、彼は小学一年生になり、それに合わせて我が家は引越しをしました。東京都心のど真ん中、勤務先まで徒歩で通える場所に移ったのです。

もちろん家賃の高さは半端ではなく。とはいえ郊外で車を持つ生活と比較したときに、車にかかるお金を全て家賃に注ぎ込むと考えれば、そこまで大差はないだろう、と判断しました。アパート暮らしの気楽さを最大限に活用しようとも思いました。どうにも難しくなったら、また郊外に戻ろう。息子にはとても申し訳ないが転校してもらおう。そう妻とは話しました。

引越しの直接的な理由は、家族と過ごす時間を増やすためです。それまで私はドアtoドアで通勤に90分かかっていました。往復で三時間。都内に勤務する方であれば、同様の状況の方も多いことでしょう。そこを削って家族との時間にあてようと決意したのです。

まだ引越しして半年ですが、今のところはこの決断をして本当によかったと感じています。例えば仕事が忙しいときは、一旦帰宅して家族と夕飯を済ませ、また職場に戻ります。ありがたいことに社員の働き方に理解のある会社なので、テレワークの仕組みも整っていますが、オフィスにいたほうが集中できるので(小さい子どもをお持ちの方はご理解いただけると思います)そのようにしています。

また職場が近くなった結果、今まで以上に睡眠時間が取れるようになりました。この記事の主題である、「朝自然に起きられるので、会社に行くのが嫌ではない」という状態をキープできています。

元々私は郊外派でした。埼玉の自然の多いところで育ちましたし、都心の華やかさに用の多い人生でもありません。スペースの大きなところで過ごし、ゆったりと人生を送ろう。そんな風に考えていました。新卒で勤めた会社も多摩地区にあり、郊外で暮らすことになんの問題も感じなかったのです。

会社に従属する生き方への反発心は昔から強いのですが、当時はあえて会社から離れたところに住み、30分ほどかけて車で通勤していました。

しかし社会人10年目に区切りをつけて転職。都心で働くようになってから状況は変わります。初めての通勤ラッシュ。今思えば職場は目黒で、山手線を使わず通っていましたから、一番厳しい環境は避けられていたと思います。ただ、それでも毎日の通勤は自分にとって非常に気の重いことでした。

持ち家であればそれも仕方ないことでしょう。でも賃貸で一生を過ごそうと決めている自分がなぜこれほど通勤時間をかける必要があるのか。そんな疑問が少しずつ膨らんできました。子どもが生まれてからはなおさら強くなりました。

疑問はあれど行動に移さなかったのは、先にも述べたように私が郊外を愛する人間だったからです。住環境。育児環境。自身の趣味(車とサッカー)。どれをとっても都心住まいはマイナスとしか感じませんでした。また、一般的には子どもが生まれたら郊外にマイホームを買って、将来の学費に備えるべく貯金をするという流れだと思います。その逆を進む決断はなかなかできませんでした。

ただ、子どもが小学生になれば気軽に引越しはできなくなります。結局私にとっては、息子の小学校入学タイミングが人生の節目になりました。

どこに住むかというのは個別の問題で、一概に何がいいとは言えません。ただ、朝、会社に行くのが嫌ではない。これはずいぶんな人生の好転だと思います。私の場合、それが子どもと時間を過ごしたいというところから始まり、結果として睡眠時間が増え、最終的には住まいを変えるところまでたどりつきました。どうすれば、もっと仕事を楽しめるだろう、そう考えている方の一つのアイデアになれば幸いです。